歳を取ることってネガティブに思われがちだけど、歳を重ねることも素敵だなあと思う作品でした。
老いてゆく身体のことを考えて、40年暮らしたエレベーター無しのアパートを売る話。
人が住んだ状態で内見する内覧会というものにはとても驚きました😅😅
部屋を巡って繰り広げられる老夫婦と不動産関係の親戚の慌ただしい日々。そしてテロ事件。複雑な状況の中で、ふと自分たちらしく生きることの大切さに気づいた瞬間からカーヴァー夫妻の時間が穏やかに進んでいったように感じました。
時折挟まれる若い頃の回想シーンが更に目頭を熱くさせます。40年共に暮らした部屋。2人が積み重ねてきた数え切れないほどの思い出。自身が描いた妻の肖像画だけでなく、形のない思い出もあの部屋にできるだけ長く閉じ込めておきたい。アレックスはそう思ったのではないかと思いました。
