ポルりん

絶叫のポルりんのレビュー・感想・評価

絶叫(2012年製作の映画)
1.2
本作は全14話で構成されているオムニバス系ホラーだが、その中の1話を抜かして非常にレベルが低い。

唯一許せるのは第1話の「洗濯」という話なのだが、23時に子供がかくれんぼをしているのかという点を抜かせば演出と脚本はまだマシだと思う。
それ以外は演出、脚本、演技と全てのレベルが低い。
「洗濯」という話だけは監督が別の人ではないだろうか・・・。

ほぼすべての話に言える事だが、「え!?そこで終わり???」と物語の途中というか、普通はもう一捻り話があるのだが唐突に話が終わる事が多い。


例えば「闇」という話では、

・とある女性が仲間と再会するため山小屋に向かう。
・山小屋に辿り着くと見知らぬ男性が現れる。
・「闇が襲ってくる」と言う。
・電気が切れて暗くなる。
以上。

(゚Д゚)ハァ?
ふざけんじゃねーぞ(#゚Д゚)ゴルァ!!
こんなん、どうやって怖がればいいんだ( ゚Д゚)ヴォケ!!


また、「いとおしいから」という話は、

・とある男性の写真を愛おしく見つめながら、1人女性がハンバーグを食べている。
・次の日からその女性の後をスーツ姿の男がつけて来る。
・スーツ姿の男が家に押しかける。
・実はスーツ姿の男は刑事で、女性は写真に写る男性をハンバーグにして食べていた。
以上。

あらすじを見る限りでは酷く思わないかもしれないが、演出が下手すぎる!!
まず、女性が食事をしているシーンだが、暗い部屋で女性が不気味に笑い、男性の遺影っぽい写真を見ながら食べているので、物語が始まって10秒でオチが分かってしまう。
普通は、明るい部屋で友達と電話で談笑しながら男性の事を少し会話に盛り込む様な演出にするだろ!!
何故にこんなストレートな演出をする・・・。
ついでにハンバーグより、鍋や肉じゃがの方がいいと思うのだが・・・。
また、スーツ姿の男をストーカーの様に演出してるつもりだろうけど、どう見ても刑事にしか思えない。
あれだけはっきりと分かる演出にするのなら、いっそ影だけにするとか幾らでも方法はあるだろ!!


こんな感じで、ほぼすべての話が全く怖くないし物語が始まって直ぐにオチが分かるものが多い。

また本作では、ジャンプスケア(何も起きないと思わせる静かな場面から、急激なサウンドと共に観客を驚かせる手法)といった演出を多く使用しているが、使うタイミングがバレバレなので全然衝撃がない。

演技もオムニバス系ホラーより遥かに下手で、「同窓会」という話に出てくる女性はあまりにも下手過ぎて、演技経験0のOLを使った方がいい演技をするんじゃないかと思った。

はっきり言って駄作なので、そういった作品が好きな人以外は時間の無駄なので観ない方がいい。
ポルりん

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