言語学を扱ったSF
ポスターの印象とは裏腹にスペースオペラ要素無し、火薬の少ない物語
こういうSFが観たかった！
言語がヒトの思考や意識、自我を規定する…門外漢ながら、外国語を学んだときに言語ごとに異なる人格を持つ感覚を覚えたことがあって、似たようなことだろうか
このアイデアを宇宙スケールに拡張し、時間軸から解き放たれた主人公の記憶を時系列シャッフル技法で表現していく
このシャッフルが世界滅亡の危機を解決し、同時に主人公の私的な人生へ救済をもたらす
シークエンスの構成が巧みで、映画のエンディングとオープニングが連続するような錯覚に囚われるのも「時間の制約から解き放たれる」というコンセプトに一致している
物語の設計図がとにかく美しい
宇宙人とか巨大宇宙船とかトンデモ感を醸しつつ、シナリオはしっかり理詰めでめちゃくちゃ満足でした
