MCUにはいろいろ感心するところがあるのだけれど、いちばんはキャスティングにあるんではないかという気がエンドゲームを観たあとでは一層強くなっている。アントマンはスーパーヒーローの中では主義も信念も強い方ではないどちらかというとスーパーパワーのない一般人に近いところが魅力でもあるんだろうと思うけど、ポール・ラッド以上にチャーミングで普通の人がスーパーヒーローになったら、というスーパーヒーローを演じられる俳優さんもいないんではないだろうか。絶対に屈しない鋼の信念を持ったスーパーヒーローもかっこいいのだけど、アントマンはそうじゃないスーパーヒーローのあり方を提示してくれている紛れもないスーパーヒーローの映画なんだと思う。前回はまだよくわかってなかったけど、エンドゲームとこれを観てほんとうにポール・ラッドが好きになった。