サイケー

葛城事件のサイケーのレビュー・感想・評価

葛城事件(2016年製作の映画)
3.8
無差別殺人を行い死刑囚となった息子を持つある家族の歪んだ関係性を緻密に表現した作品。

息が苦しい、胸が苦しい。

この作品を見た感想を、湧き上がる感情を言葉に出来ない。上手く言葉に出来ないのが悔しい!

憎悪、狂気、陰鬱、嫉妬、、、、

全てがジワジワと猛毒のように心を蝕んで、家族を崩壊させていく。

この猛毒は見えないけれどしかし鮮烈な形で観客に突き付けられる。

家族ひとりひとりがみんな狂っていく、そのエピソードを丁寧に描いてあって、構成に凄さを感じる。

でも丁寧に描かれるが故に、家族ひとりひとりへの共感の余地が生まれて、見ているこっちも苦しくなる。辛くなる。

監督がニクい!「愛のむきだし」とか「ゆれる」を見た時を思い出す、、。

精神科病院に勤務している僕にとっては、様々な示唆を含む作品でした。
サイケー

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