YOSHIDA

ガタカのYOSHIDAのレビュー・感想・評価

ガタカ(1997年製作の映画)
5.0
「現実的なSF映画」としてNASAに評価された本作。

出生前の遺伝子操作によって、
「失敗」しない人生を「他者」が選択できる時代。そのギャップに翻弄されるヴィンセントとジェロームという2人の主人公。

スペースエイジな建築や自動車で構成された近未来の世界観がとてもスタイリッシュ。一貫してひんやりとした緊張感のある無機質な映像の中に、生々しくも人間味溢れるストーリーが温かい血を通わせている。
インターステラーと同じくこの体感温度的なバランスが秀逸で、これこそが僕が両作品に惹かれる共通の理由だと思う。

この作品がハッピーエンドなのかバッドエンドなのか、一概には言えないと思う。
しかしそれは「結果」の持つ意味というのは「過程」(の知見)によって変わるし、それも主観と客観によっても曖昧になるということであって、運命を決めるのは自分自身だということを示してくれているように思えた。
YOSHIDA

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