ブラックユーモアホフマン

牝猫たちの夜のブラックユーモアホフマンのレビュー・感想・評価

牝猫たちの夜(1972年製作の映画)
3.8
もう50年も前の映画だけど、新宿の風景って意外とそんなに大きくは変わってないんだな。ぱっと映れば、あ新宿だってすぐ分かる。

“夜”と題につく映画なのでやはり朝を迎えて終わる。そのラストシーンと、
中盤の傘を使った前衛的な表現とモンタージュ。その2つがやりたかったんだろうな。

脚本は正直、色んなエピソードが雑多に放り込まれてそれぞれが全然別の方を向いてて全然綺麗にまとまってはいなかった。背中を洗って「ホンマに綺麗やなー」って言う忙しいおっちゃんはなんか好きだったけど。

そこで自分の映画の見方の限界もちょっと感じたというか。結局、脚本が綺麗にまとまってるのが好きで、脚本はまとまってないけど他に魅力があるような映画はあんまり好きになれないんだなと。
もちろん脚本は大事だけど、映画ってそれだけじゃないはずだからな。もっと色んな見方ができるようになるべきかもしれない。

【一番好きなシーン】
・向かいの部屋を隣同士の部屋で見つめる二人を隔てる壁が無くなるカット。
・ラストの散水車。