大富豪の夢。
エテックスの幼少の頃から夢中だったサーカスのオマージュ、家族愛に溢れた作品。
世界恐慌で破産した大富豪は、サーカスで曲馬師をする女性と幼い息子と共に、地方巡業で暮らしを立てている。やがてサーカス界で成功をおさめた息子は、かつて父が所有していた城を取り戻そうと躍起になる。
今作は切ない描写が多く哀愁を感じるお話でした。世界恐慌の変化を劇中、サイレントからトーキーに描くことで表してる発想が斬新。チャップリンの「独裁者」のオマージュや「8 ½時」の貼り紙はフェリーニの引用をしていてとても面白い。喜劇だけでなくヒューマンドラマも製作するエテックス。誰にだったなれる、物語の構想も素敵。