Hiro

ハドソン川の奇跡のHiroのレビュー・感想・評価

ハドソン川の奇跡(2016年製作の映画)
4.0
2009年1月15日 乗客乗員155名を乗せたUSエアウェイズ1549便はシャーロット空港へ向けてラガーディア空港を離陸した直後バードストライクにより両翼エンジンの推力を喪失、真冬の凍てつく様なハドソン川に不時着水する。

当機のパイロットだったチェズレイ·サレンバーガー機長(通称サリー)を主人公にしたこの実話の映画化はクリント・イーストウッド監督の手腕により全く無駄がなく演出、編集されている。上映時間も96分というコンパクトさ、まさに匠の技。

イーストウッド監督はサリー機長を乗客乗員を救った英雄としてではなく、マスコミや国民により英雄視され困惑し、また事故のトラウマに悩まされつつも国家運輸安全委員会との公聴会へ向かうキャリア40年のベテランパイロットとして描いている。

物語のクライマックスは公聴会のシーン。
映画のために脚色はされているのだろうが、サリー機長の人間性が描かれていて胸に迫るものがある。
またエンドクレジットでは実際のサリー機長と乗客乗員の再会場面が流れ、この出来事を通して彼らが永遠に繋がりを持ったことを垣間見て感動させられる。

秋の夜長に見るには格別の映画だった。
Hiro

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