かっぱ

ハドソン川の奇跡のかっぱのレビュー・感想・評価

ハドソン川の奇跡(2016年製作の映画)
4.2
クリント・イーストウッド監督作品。
原題“Sully”

ハドソン川の奇跡と呼ばれたUSエアウェイズ1549便不時着水事故。乗客全員を救った機長サリーに誤判断の疑惑がかけられる。

アメリカン・スナイパーに引き続いての英雄を取り上げたノンフィクション作品である。
主演を担うのはトム・ハンクス。彼が演じた機長サリーは、パイロットとしてあった42年間の経験と、信念を持った強い男である。

この映画は、決して自らにかけられた疑いを晴らそうとするだけの単純な話ではない。自らが選びとった正しいはずの選択肢。それによってサリーは苦しめられる。

映画は回想シーンと、サリーが追求される事故後のシーンで構成されているが、回想シーンで図らずも涙してしまった。
私が涙した理由は、ラストシーンで機長自身の口から語られる。
また、回想シーンも所々で挟まれ、サリーの心情を伺わせる。

役者の演技の素晴らしさは言わずもがなであるが、特にトム・ハンクスの表情には注目したい。
奇跡に沸く米国市民と、サリー自身のギャップといったら。

この映画を観る方には、スタッフロールを最後まで見ることをお勧めしたい。
必ず後悔する。

「2009年1月15日のあの出来事によって、私達は永遠の絆で結ばれているのです」
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