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ハドソン川の奇跡のH4Y4T0のレビュー・感想・評価

ハドソン川の奇跡(2016年製作の映画)
3.5
監督クリント・イーストウッド×主演トム・ハンクス。2009年、アメリカはニューヨーク・マンハッタン上空850メートルで実際に起きた航空事故に基づき描かれた実録ストーリー。
原題の『Sully(サリー)』とは乗員乗客155人を救った実在の機長チェスリー・サレンバーガーのニックネーム。この際邦題の「まんま感」はスルーで。
全米を驚きと感動の渦で巻き込んだ”ハドソン川の奇跡”直前の、裏側に隠された真実を記した伝記映画。

トム・ハンクス主演の映画を鑑賞するのは『キャプテン・フィリップス』以来。
まったく、乗り物とはつくづく縁のない男である。

物語は事故後、数日経ったところから始まるのだが、ある種出オチのような冒頭シーンのおかげで一気に冷めてしまった。
その後の展開も読めこそはしなかったけれど、なんというかこれ映画化する必要あったのかどうか正直微妙なレベル。
良く言えばシンプル、悪く言えば平坦。
主要(登場)人物の少なさや96分という短尺も「逃げ」のように感じた。
イーストウッドらしい落ち着き払った物静かなトーンと、トム・ハンクスの熱演相まってこそのリアルな質感が作品を際立たせるも、少なくともストーリー自体は地味過ぎて物足りない。
個人的に『ダークナイト』シリーズで”トゥーフェイス”ことハービー・デントさんを演じたアーロン・エッカートに副機長役としての見せ場をもっと与えてあげても良かったんじゃないかなぁと思う。
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