シュンギク

ミュージアムのシュンギクのレビュー・感想・評価

ミュージアム(2016年製作の映画)
1.5
小栗旬主演、大友啓史監督作のサスペンススリラー。大友監督のリアルで汚く重厚感のある映像と、連続猟奇殺人という題材が非常にマッチしているし、小栗旬もハマっている。「あなたは最悪のラストを期待する」というキャッチコピー通り、後半の盛り上がりを期待したのだが......やはりこれ、良くも悪くも大友啓史監督作なんですよね。

物語が進むにつれツッコミ所が増えていき破綻。謎も大したことなく、明かされてからは更に面白さがダウンしていく。

そして同じ説明を何度も何度も繰り返す。実は冤罪では?とカフェで説明した内容を計3回も繰り返し行うとは思わなかった。そんなに説明されなくてもこっちはわかってるよ。長いしテンポも悪い。

小栗旬や尾野真千子、妻夫木の演技になぜもっと頼らなかったのか。心情もなにもかもセリフで全て説明されるは、大仰な演技をさせられてるわで残念。


大友監督の重厚な映像を冒頭で褒めたが、それも最初の数分だけ。カーチェイスやビルの屋上での戦い、パズルやクライマックスの戦いなど見所となるべきシーンのどれもがショボかった。特に酷いのがカーチェイス。カッコ悪い、緊迫感がないとかいう以前に見せ方が下手くそで主人公の運転が下手でカエル男を逃してしまったように見えた。やはり「るろうに剣心」の功績は谷垣さんなのかなー。


決着の付け方もラストシーンもそれまでの流れや積み重ねを無視したお粗末なもの。本当に「最悪のラスト」。
あと、妻夫木のキャスティングは伏せていたほうが絶対良かったよなあ。