Rui

プロヴァンスの休日のRuiのレビュー・感想・評価

プロヴァンスの休日(2014年製作の映画)
4.4
パリっ子の三兄弟が南仏の祖父の元で過ごす一夏の記録。

母親が縁を切った過去があり祖父ポールは始め無愛想に見え、接し方もぎこちなかったが、末っ子テオ(耳が不自由ゆえ手話)が懐き始めたこともあり、長男アンドレアや長女レアとの距離も徐々に縮まっていく。言葉を直接交わすことは出来ずとも心が通じ合う祖父と末っ子の関係性が良かった。この小さなテオが可愛すぎる。

南フランスに位置するプロヴァンスの緑豊かで広大でのどかな風景。地中海性気候の穏やかな天気。街では陽気な人々が言葉を交わし、朗らかに歌って踊る。田舎町といえど国籍を超えての交流がある。昼も夜も賑やかなお祭りに誘われて心が弾む。懐かしさや愛おしさを感じるこれぞtheスローライフ。目に映るもの全てが洗練されていて気持ちが良かった。カメラワークとか光の使い方も好み。何だかとても爽やかなものを見てしまった、と恍惚となった。南フランスの休日の雰囲気を存分に堪能できる素敵な作品。
何度でも言うが、本当に汚れなき爽やかな映画。
Rui

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