映画の味方あっつマン

イノセント15の映画の味方あっつマンのレビュー・感想・評価

イノセント15(2015年製作の映画)
3.3
中学3年生の岩崎銀は、ある日、クラスメートの佐田成美から告白されるが断ってしまう。それを気に留める様子を見せない成美だが、家では母とその恋人から虐待を受けていた。成美との一件以降、変わらぬ日々を送っていた銀は、父が営む旅館を訪れた菊池雅弘が、かつて自分の父親・大道と付き合っていたことを知る——。

15歳って、微妙な年齢。身体はどんどん大人になっていくけど、心は追いつかない、大人と子供の間のような時期。

大人は15歳のことを理解できず、逆もまた理解できない。大人との距離が一番ある年齢なのかもしれない。

そんな追いつかない心を表現するかの様に、この映画には言葉が少ない。おまけに、映像もあまり多くを語らない。行間だらけだ。

重い話しなのだが、ストーリーは淡々としていて、盛り上がりはない。でも、彼らの心はずっと揺れ動いている。観ていて、傷がとっくにふさがっているはずの処が、チクリとするような作品だ。

主演の二人のリアルな演技が良かった。成美の最後の表情。。何だったんだろう。