アキラ

ミッション:インポッシブル/フォールアウトのアキラのレビュー・感想・評価

4.0
"君は幸せかい?"

劇中より、イーサンから
別れた妻ジュリアへの言葉

M:Iシリーズ
第6作目「フォールアウト」
今回はプルトニウムをめぐる
不可能なミッションを
本筋としてストーリー
展開されている。

本作の見どころは、
やはりイーサンの経験と
身体能力を発揮した
任務の遂行過程にある
アクションが至高である点。
また、6作目となると、
もはや彼にこなせない任務など
ないかのように、
錯覚してしまうが、
イーサンの監視役として、
組まされた若手エージェント
との荒削りでパワフルな
アクションは、
イーサンというの存在に対し
時間が流れていることを
本作では、はっきりと
描かれている。

そして、忘れてはいけないのが、
そんな超人的なイーサンも
1作目から、描かれ続けている
チーム(仲間)の存在だ。

チームあってこそ、
孤高の天才は、その寂しさや
苦悩を乗り超え、
数々のミッションを
こなせるのだ。


アクション映画での非日常な
面白みはありつつも、
本作では、
役1人1人の心の機微の深さを
描くことで、ぼくら1人1人に
通じ合うシンパシーが感じられ、
どこか遠い現実ではなく、
グッと身近なところへと
橋渡しをしてくれる。

特に今回は、1作目から連れのルーサーがめちゃめちゃカッコいい!
劇中そんなこと言ってないんだが、
イーサンの親友はやはり彼なんだなって実感できる。
それは同時に元妻ジュリアに続くイーサンの弱点にもなりうる意味も持ってしまうが、
そのあたりも
是非注目してほしい。

そして、イーサン。
もはや世界のヒーローと
言っても過言ではないが、
彼の活躍は、
犠牲なしで成り得ただろうか?

彼が一番に守りたかった人は、
彼と無関係な場所で
生きさせるほかなかったし、
ヒーローである前に
ひとりの人間である
イーサンという人物は、
僕らと同じように悩み、
人を愛し、そして
傷つきもしているのだ。

男の子なら、誰しも
ヒーロー願望をいだき、
世界を救いたいと思ったことが
あると思うが、
ヒーローの現実の過酷さを
錯覚してしまう。

しかし、それでも、
どんなカタチであれ、
愛する人を守ると決めたのだ。
そして同時に、彼はヒーローで
あり続けることも決意した。
覚悟もした。

そんなイーサンだから、
憧れだし、カッコいい、
まさに僕たちのヒーローなのだ。

男の子ゴコロをくすぐる本作を
是非劇場でご覧下さい。
アキラ

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