しき

何者のしきのレビュー・感想・評価

何者(2016年製作の映画)
4.4
現在就活中ですが、劇場へ行ったのは大学3年生の11月。
将来のことなんて全く考えてなく、これから控えてある就活に対して何らかのヒントがあるかな〜という気持ちがある中での鑑賞。
2時間後には就活というものが余計にわからなくなりました。

就活に関わらず、これは僕の、僕たちの映画でした。
斜に構えてる人ほど刺さるかもしれません。
でもみんな何かしら思うよ。人間で、他人と足並み揃えて生きていかなきゃならないんだから。
拓人君…わかるよぉ…お前俺かよぉ…
何よりこの映画の共感性が独特で最高で最悪なんですよね。
他の映画の「このシーン好きーーわかるーー」じゃなくて、「この気持ちわかるわ…はぁ…きっつ…」みたいなね。
今の世に出るべくして出たすごい作品ですよ…


面接。現実世界でもそうですが、自分という存在が他者から評価され、比べられ、何かしらの差で振るい落とされる。凄く嫌な仕組みですよ…
数少ない席を自分のものにするために行動する。
そうしないと友達から世間から世界から置いていかれてしまうような気がするから。

僕は異なる業種の志望動機を考えている時に凄く心がザワザワするんですよね…
これって俺がしたい仕事なのかな?なんて思われるのかな?受かるかな?やっていけるかな?…俺今何やっているんだろう…と。

正直今、就活に意味や求めるものなんてわかりません。
意味はこれだ、求めるものはこうだってものは人それぞれあるんでしょうが、僕自身は多分納得して受け入れられないですね…少なくても今は。
内定もらって働きだしたら何者かになれるのかなぁ。
わからんなぁ。これ書いてる時が既に心がざわついているんだよなぁ。


この2時間で何か得られるのものがあったか、現実の就活(もしくは日々の学校、仕事)で自分という個を確立できたか(できるか)。どちらの結果にせよ、この2つは近くて共通できる何かがあるように思いました。

(映画レビュー?)



(広告代理店の四次試験結果通知前日にDVDで観直したけど、ダメージがデカすぎました。
鼻で笑っていた俺自身が実は隆良でもあったんじゃないか…気づきたくなかったよ…)
しき

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