73年から77年のたった5年間、オレゴン州ポートランドで活動した独立系の野球チーム、マーベリックスの軌跡を追う。
ここ最近観たスポーツドキュメンタリーでは屈指の面白く、最後はホロリとくる作品。メジャーを解雇されたり、入団できなかった、体型も出自も違う多様で自由に満ちた野武士集団が、メジャー傘下のスター候補生たちを相手に快進撃を重ねていく。
観る前はマーベリックスのマの字もしかったのに、終わる頃には「マーベリックスやっぱ最高や！」と思わされるのは当時の貴重なフィルムや、関係者の豊富なインタビューによるところも大きい。
傲慢なメジャー機構のやり方で悲しい結末を迎えるのだけど、その後も彼らそれぞれが彼ららしく生きているのがイイ。観ながら何度も「これ映画にできるやつやろ…」と呟いてしまった。いや、これは映画なんすけどね。
球団オーナーで、カート・ラッセルの父親、ビングがまたイイ。アメリカ人らしいインディペンデントスピリッツに溢れたカリスマ的経営者。ビングを演じるブラッド・ピットまで見えました。
