このレビューはネタバレを含みます
作家志望だが出版社からは全く相手にされないレベルの男が、
生活費稼ぎの特殊清掃の現場で故人の日記を手に入れ、
それを自分名義で出版するや大ヒット。
高嶺の花とも結ばれ、セレブの仲間入りをするが、
高レベルの新作など書けるはずも無く、借金も限界、婚約者も疑惑の目。
更には故人の知り合いらしき人物にまで強請られ出す…。
嘘に嘘を重ね、ついには人を殺し、捜査も迫る転崖っぷち状態へ。
これで、終盤にバレて大騒ぎの挙句、逮捕、なんてありきたりの展開だとイヤだな、
と思ったが、とても良い結末だった。
作中では法に裁かれることは無かったが、
愛する女を悲しませた挙句に会えなくなり、
更には子供を抱くことも、父として名乗り出ることも叶わない。
それなりに罪の代償と言える人生を送る羽目になった訳だ。