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ダイ・ヤングのかずシネマのレビュー・感想・評価

ダイ・ヤング(2014年製作の映画)
3.3
野糞をしただけに今夜は運があってツイてるってか、やかましーわ。

この作品の父親の様に、倫理観とか思考回路とか色々な事がかなり妙なズレ方をした人って実際にもたまにいる。
全然噛み合わないんだよな。
そういう人は本気で自分の言動がマズかったと思っていないから「俺は何も悪い事はしていない、相手が悪いんだ」と本心から言える。

息子の誕生日を祝ってあげたいって事だけは一応伝わって来たが、他の事があまりに酷い。
唯一の良心っぽい描写だったその誕生祝いにしても、息子に喜んでほしいんじゃなくて「俺が息子を祝ってやってるんだ」という、俺が俺がという自己満足な気持ちしか無いんじゃないか。

様子を見ていて、息子は息子でもっとしっかりしようよ…とは思うんだけど。
彼は優しいって性格ではなく、大人しいとかお人好しって感じがするね。
それでも途中の展開で、これはあまりに息子が気の毒でたまらない…と思っていたら、その場面で息子も泣いていた。。
すげーいたたまれないよ、マジで…orz

本筋に関係ないが、喫茶店の店員さんも確かにちょっと態度は悪かったとは思った。
あと、ドイツ語の先生だという彼女の部屋にメトロポリスのポスター?が貼ってあったのが細かくて好き。

最後、息子は少し言い過ぎかなぁ(と言うよりも言葉のチョイスがキツイ)とは思ったけれど、彼はこの先も父親の様な男にはならないだろう。
息子のこの先に幸あれ。頑張れ。
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