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人魚姫のnobuoのレビュー・感想・評価

人魚姫(2016年製作の映画)
4.3
公開当時アジア映画歴代興行収入トップに躍り出た、チャウシンチー監督による現代ファンタジーラブコメ。
個人的には「少林サッカー」に並ぶ程の傑作だった。楽しい上に尺が短め(90分程)なのが嬉しい。

作品を経る毎に、シンチーギャグの下らなさに磨きがかかっているのが凄い。しょうもなさすぎて逆に爆笑できる。
今作は割と日本人ウケするセンスのギャグが多かったように思うだけに、これが都内でニ館しか上映していなかったらしい事が勿体ない。

ゴジラ対ヘドラ・ランボー最後の戦場的なエグいアバンタイトルが象徴するように、環境破壊(+少数民族迫害)を下敷きにしている本作...。
中盤までコメディ色が強いだけに、終盤の人魚迫害シーンが痛ましくて心を抉られる。
これが中国で製作され、公開され、空前の大ヒットを記録した事が衝撃的。
中国はフィクションの検閲が超厳しいと思っていたけど、意外とそうでも無いのかな。


「主人公が拝金主義から目を覚まし、真実の愛に目覚めた」というストーリー展開なのに、とある終盤の問題解決法を金に頼ろうとした事にガッカリ。これが無ければ満足度がもっと高かった。
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