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愛の監獄のyoneyamanのネタバレレビュー・内容・結末

愛の監獄(2015年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

観た後にスッキリするとか、結末が明確な映画ではない。
ただ、答えのない「愛」について描かれた映画。
結構この映画に対して、酷いレビューが多いけど、私は割と好きだった。
確かに、ただの不倫オヤジっていう見方も否定はできないけれど(笑)


アンナは若くて純粋だから、まだ愛というものを知らないし、だからこそ求めてた。
ジャンは、結婚もして妻子もいて、もちろん愛していただろうけど、また愛する子を見つけ愛に溺れてしまった。

不倫は良くない。
でも、囚人たちが詩を読むときに言ってた「恋すると自分では止められない」という様に、「好き」という気持ちを自身でコントロールできる人と出来ない人といる。

ジャンが、アンナを愛してることに変わりはなく、でもその後の未来についてはわからないって奥さんに伝えてるシーンがあった。
いい歳した大人なんだから、計画性くらい持てって大多数の人は思っただろう。でも「愛」って大きくて曖昧でみんな実は何か分かってないでしょう。どういう形で愛するべきかなんて規定はない。だから皆溺れる。
ジャンもまた、愛に溺れたんだと思う。愛を知ってもなお、今度はまた別の愛に溺れたのかも。

不倫を肯定するわけではないけれど、ジャンが最後までアンナを悪く言わなかった所とか、奥さんの前でもアンナの事を愛してるって伝えてる所を見ると、「彼はアンナを愛してたのだな」と感じる。

最後に2人が笑うのは、お互い本当に好きだったからであって、一年が経過した後、愛にのめり込んだ自分達の事を冷静に見られるようになって笑いあってるようにも感じられた。
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