穏やかで、落ち着く、一見"何も起こらない"幸せ。
描かれるのは日常で、ある人間の日常を切り取る作品は数あれど
この映画は特段切り取りもせずに、心の平穏とくすりとこぼれる笑いをくれた。
なんでなんだろう、とずっと考えていた。
映画的なレトリックがあるのは分かる。夢で見た双子、バーでのある出来事、不思議な旅人と交わす会話。。
…いやいや、これ全部映画的なんて言えるかな。
ナンセンスだよなあ。
パターソンの日常を眺めるだけで、"何も起こらない"なんてことは無いんだと気付く。それでも起伏の少ない日々をみつめて思うのは、穏やかに愛するものがあるんだという幸せ。
自分の1週間をふと振り返ってみた。
俯瞰してみるだけで、愛しさを抱ける場面はあるもんだな。もっと大事にしよう。
何度見ても良い作品です。
