sabo103

まあだだよのsabo103のネタバレレビュー・内容・結末

まあだだよ(1993年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

よかった。。

内田百間と、彼を慕う門下生達の交流を
描いた作品。

内田百間が教職を辞めても
先生の家で集まって宴会をしたり、
先生の家が急襲で焼けた時は
新居を作ってあげたり、
先生の愛猫がいなくなった時は
色んな人を巻き込んで探す。

先生は金無垢だよ

その言葉は門下生達に
本当に馴染んでいて
先生の誕生日会「まあだかい」
(還暦まで祝ってやったのに
まだ逝かないのかい)
このタイトルは先生がいかに
愛されていて、とてもいい関係性を
築いていた事が分かる
とても印象深いものだと思う。

金無垢って、大袈裟だなぁとも
思うんだけど、
いや、こんな人いたら確かに
集まって付き添いたくなるなぁ。。
言動がとにかくユニークで、
こう言ったら何を返してくるかな?
どんな面白い事を言ってくれるかな?
と、期待してしまう。

けれど人格者って訳でもなく、
猫が居なくなった時はご飯も食べられず
泣いてばかりいる困り者。
その純粋さがすばらしいし、
その良さを知っている門下生も
すばらしいと思う。

大人になっても純粋で居られる人って
本当に稀で、周りにも迷惑かけるし、
自分も沢山傷つくし、本人は意識ないかも
しれないけど、めちゃくちゃ大変だと思う。
けれど、そうある事で見える景色って
本当に素晴らしくて、
周りの人達も、そういう目線を、
少しでも感じていたい、と思うんじゃないかなぁと。

あの移り変わる夕暮れのの
ラストシーン。

きれいな夕焼けを見て、
しみじみできるだけで、
人生って本当に素晴らしい。

普段忘れてしまいがちの事を
思い出させてくれる、
先生を象徴するような夕焼け。

ふとした時に見たくなる映画だと思う。
sabo103

sabo103