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ジュリエッタのhirokiのレビュー・感想・評価

ジュリエッタ(2016年製作の映画)
3.8
ペドロ・アルモドバル作品には以前から苦手意識があった。
暗い映画は好きなはずなのに、アルモドバルの描く、主人公に重くのしかかる運命とかがイマイチ好きになれなかった。
新作が発表されて、「アルモドバルの最高傑作」という宣伝文句を見ても、「どれもこれも最高傑作と謳われてるけど、また暗いんじゃないの?退屈なんじゃないの?」と心のどこかで思っていた。
しかし、これは違った。本当に見て良かったと思った。

ジュリエッタという女性の若き日から中年女性となった現在までを、二人の男性との出会いを絡めつつ、暗くなりすぎずに描いている。
アルモドバルの特徴である「え、これで終わり?」という、ラストシーンらしからぬ、非常にさりげない幕切れも健在。
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