アンタレス

ザ・コンサルタントのアンタレスのレビュー・感想・評価

ザ・コンサルタント(2016年製作の映画)
3.5
クリスチャン・ウルフ(ベン・アフレック)は田舎町で平凡な会計士として生計を立てている。そこへ突如依頼されたのは大企業からの財務調査である。10年にも及ぶ金の流れを一晩で導き出した結果、ウルフは大規模な不正を発見した。
依頼の打ちきりを唐突に告げられ、更に命も狙われることになったウルフ。表向きはしがない会計士という肩書きだが、一流の殺し屋としての裏の顔を持つ彼は、その悉くを返り討ちにするのである。


ベン・アフレック演ずる主人公のウルフは、自閉症を発症している。『レオン』のように何らかの障害やハンディを持つ凄腕の殺し屋という設定は正直、大好物である。
本作はその自閉症という部分を大きく主張しており、前述の『レオン』とは脚本も雰囲気も全く異なっているのではあるが、この作品独特の味のようなものはしっかり分かるので良かったと思う。
派手なアクションなどのシーンは若干控え目であるので、物足りないと思う人も多いかもしれない。
ヒロインのアナ・ケンドリックは、ストーリーにも程々介入しつつも、地味な印象で主役を妨害しないという点で好印象である。
個人的な好みの問題でこの監督の演出は苦手だと感じたが、脚本もキャストも悪くなく、良作と言える作品である。
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