ナタリー・ポートマンの演じたバレリーナのニナ役、まだ世間を知らない女学生のような初々しさに溢れていて、まさに"白鳥"役にぴったりな純真無垢なイメージ。
ヴァンサン・カッセルの仕事の腕は確かだが、素行の良くない部分が見え隠れする役柄も似合う。
ミラ・クニスは天真爛漫で裏表が無く純粋に良い人なんだろうなと。ただニナの様に自分に自信のない人からすると、妬ましく、どこか裏があるように勘繰られてしまう。
とにかくキャスティングが素晴らしい。
実在の俳優がそれぞれのキャラクターを演じ、劇中のキャラクターがそれぞれバレエでの役を担当する。二重のキャスティングが納得の采配。
念願の主役の座を手にすることができた喜びと、その重圧に押し潰されながら本番へ向けて稽古を重ねる数週間。精神的危うさを抱えるナタポの血が出るシーンで目を背けた。
役柄へ入り込みすぎてしまう演技法の恐ろしさを考えさせられ、ヒース・レジャーのジョーカーを思い出さずには観れなかった。
自分の成りたかった夢を娘に押し付ける過保護・過剰な毒親ママが気味が悪い。
「ケーキ食べきれない」と言われ「じゃあすてるわ」と返す母。ここは極端すぎて笑った😂