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C.R.A.Z.Y.のYKのレビュー・感想・評価

C.R.A.Z.Y.(2005年製作の映画)
4.0
クリスマスの夜に生まれたザックは、母親から「特別な子」と言い聞かされ育った。父親からは「あるべき男らしさ」を示されるが、ザックはそんな両親の期待に応えられずにいた。ある言動をきっかけに、彼はオカマ、ホモなどと呼ばれはじめる。まだLGBTなんて言葉すら無い時代だ。自分は普通じゃないのか、普通になれないのか…。「普通にしてください」と夜な夜な神に祈る姿がなんとも言えない。

でもこれは、暗い映画ではない。おしゃれで、ちょっと変で、愛のある映画だ。そしてただの同性愛映画でもない。とある街の中にとある家族があって、そこに親子兄弟がいて、自分がいて、苦悩や葛藤があって、周りに音楽やファッションがある。たまたまザックには、自身のセクシャリティに対する苦悩葛藤があった。そんな当たり前のことをナチュラルに、しかも2005年に描いていたことに感激した。
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