くろきつ

C.R.A.Z.Y.のくろきつのレビュー・感想・評価

C.R.A.Z.Y.(2005年製作の映画)
4.2
保守的な家庭で5人兄弟の4男として育ったザック。男らしくしろという父の期待と自らのアイデンティティに気づき始めたザックは父と衝突しながら葛藤を深めていく。

2021年に急逝した「雨の日は会えない、晴れた日は君を想う」のジャン=マルク・ヴァレ監督が2005年に監督した音楽に彩られた成長物語。
同性愛者への批判が強かった70年代。そんな中で自分が同性愛者だということに気づく青年が主人公。その青年の父は音楽を愛する男らしい人間。母親は過保護気味。兄2人は文武両道で次男は問題児。そんな彼らを観察しながら青年は幼少期を過ごしていた。この家族の何十年がこの映画には描かれている。その何十年を通して映し出されるのは青年の葛藤。恋。父との衝突。あるレコードがキーアイテム。父と青年の会話では毎度感動したりこっちまで辛い気持ちになったりした。もっとわかってやれよ!って思うところも多々あったが、そう簡単には受け容れられないんだなと思った。ヒヤッとする場面が多くて観ていて結構緊張した。
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