MikiMickle

フリークス・シティのMikiMickleのレビュー・感想・評価

フリークス・シティ(2015年製作の映画)
3.5
アメリカのどこかの町。
人間とヴァンパイアとゾンビが共存する世界‼
主人公は3人。
ダグは人間。豪速球を投げられる肩を持ちつつもヘタレの童貞。ヤリマンのローレライ(人間)に恋してる。
ペトラはヴァンパイア。人間だったけど、ヴァンパイアのミラン(『トワイライト』シリーズにでてきそうなやつ)に恋し、パーティーで彼に噛まれてしまう。その後、ミランはそっけなく、彼とH したローレライに対して激嫉妬。
秀才ネッドの夢はエンジニア。なのに、親も認めてくれないし、素晴らしい論文も先生からはF評価。ミランからは苛められるし、大学の夢も砕け、自暴自棄になって「もうなんにも考えたくないよ~」と、唯一助けてくれたゾンビの友達に噛んでもらってゾンビになる。

最初からニヤニヤ。ギャ~‼とゾンビから逃げ惑う主人公のシーン、短いながらもゾンビ凝縮で、ロックに合わせて軽快っ♪

高校内のカースト制度も、ざっとわかりやすく紹介してくれる。いじめっ子がヴァンパイアだったり、ゾンビが苛められていたりとか、わかりやすい。
この3人はもちろん人間の時からスクールカーストの底辺。

そんな中、いきなりのエイリアン襲来‼
人間は「ヴァンパイアのせいだ‼」‼ ヴァンパイアは「人間のせいだ‼」‼ ゾンビは「脳ミソ~」と、町はエイリアンほったらかしで三つ巴の戦いにw

主人公3人は力を合わせてエイリアンと戦う‼
というB級感満載のコメディ。なんていう設定。

しかし、ティーンエイジャーの気持ちもきちんと表していました。
自分ではない自分への願望、どこか違う所に行きたい願望、なのにうまくいかない。
そんな悩みがそれぞれにある上に、かつ3人にはそれぞれの過去のしがらみと悲しみが出てくるので、きちんと感情移入するのです。

また、種族同士の戦いは、人種問題も考え させられます。表面上はうまくやっているつもりでも、根底にある多民族への鬱憤というものが、ブラックユーモアとして描かれるので、面白いです。
なんか、関東大震災の時に、朝鮮の人々のせいにした日本人を思い出した…

が、全くもってそんな重苦しい映画ではないです。爆笑です。ゾンビとヴァンパイアの個性、我慢出来ない「噛みたい」「食べたい」には笑わせて貰えるし、青春映画あるあるや、ゾンビあるあるも♪ゾンビは、脳ミソ大好きで「脳ミソ~」って喋っちゃう『バタリアン』タイプ。

いやぁ、ゾンビの純粋さはやっぱり可愛いわぁ~ 元は人間なのに虐げられて切ないなぁ いとおしくなっちゃう♥それを見せてくれただけでも、拍手♥脳ミソ缶詰が配給されてたり、脳ミソを食べなきゃ賢くなるっていう発想も斬新‼

ラストは、忘れていた伏線が一気に回収されるという爽快感っ‼‼ これが非常に心地よいっ‼‼そしてオチも!
なんか、最後はホッコリ幸せな気分になって、寝落ちした真夜中から見はじめて朝方になったのに、もう一回みたくなってしまった。さすがに徹夜になっちゃうから寝たけど。
MikiMickle

MikiMickle