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ホワイトリリーの星のネタバレレビュー・内容・結末

ホワイトリリー(2016年製作の映画)
2.8

このレビューはネタバレを含みます

怖くて見ていられなかった。あれは性行為なんかじゃない。先生から、はるかへの暴力であり最早虐めに等しい。夫を失い精神の均衡を失った先生は当たり前になってしまったはるかの存在にどれほど甘え、彼女を軽視し、ストレスを当てつけてきたことだろう。彼女が先生に精神的に依存していることを利用してどれほど身勝手を押し付けてきたことだろう。もう、全てが苦しい。生々しいセックスは見ているのが辛かったが、それ以上に。性という大きなテーマで包み隠された暴力が怖くて何度も再生停止のボタンを押した。先生が好きだからどんな暴力的な言葉も行動も受け入れてしまうはるかはまるで旦那からのDVに耐える従順な妻のよう。彼女には正直かなり苛々したし、他の登場人物も全く好きじゃない。特にあの男ははるかに大事な事を気付かせたかもしれないが、彼は結局一人でも多くの女とやれればそれでいいのだ。つまり、はるかを気遣っているようで自分のことしか考えていない。そういう意味でこの作品にはすこしの優しさも介在していなかった。
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