赤パーカーマン

インディ・ジョーンズと運命のダイヤルの赤パーカーマンのレビュー・感想・評価

3.8
 まだ自分の中で整理ができていない状況です。

 インディジョーンズは幼い頃から観ていて、多分ですけど初めて観た実写映画は魔宮の伝説だったように思います。ワクワクハラハラする冒険に心を打たれ、今でも大好きな作品です。また、ディズニーリゾートにもよく行っていたので、インディジョーンズは私にとってとても馴染み深いキャラクター、作品でした。こういったこともあって今作『運命のダイヤル』はどうしたって期待値爆上げ、超ウキウキな気持ちを持ってしまうわけです。「またインディの冒険が見れる!!!しかも今回は奮発してIMAXだ!!!」高まるワクワクを抑えつつ映画館に向かいました。



 ここで冒頭に戻ります。私はこの作品に対する評価をまだ自分の中で決めかねています。というのも今作は「私が見たかったインディではなかったけども、今やるべきインディとしては最適解な作品だった」ように思うからです。

 私が期待していたのはあの頃のようなバリバリのアクション、ワクワクする謎解き、ハラハラするダンジョン内のギミックでした。本作もアクションや謎解き、ギミックは勿論出てきますが、過去作ほどの興奮は覚えませんでした。しかし、冷静になってみると今作のインディは60歳、さらに演じているハリソンフォードは80歳です。そんな彼に過去作と同クオリティのアクションを求めてしまうのはあまりにも酷だったように思います(謎解きやギミックについては完全に個人的な意見ですけどこれまでで一番面白みはなかったんじゃないかしら)。鑑賞中は少しモヤモヤしてしまいましたが、これは解消しました。
 あと今作が最後のインディであることは様々なところで見て知っていたのでフィナーレ感の強い作品になるのかな、と勝手ながら思っていたのですが、そんなことはなくあくまで一作品という感じが個人的にしました。ただ過去作に関する言及も多く、過去をないものにしない愛のようなものは感じました。また老いた主人公の話という点に関しては最終作感は感じました。オールドマンインディっていう感じでした。ちょうど『LOGAN』と同じ監督ですし、『LOGAN』でも上手く描かれていたヒーロー的な存在が老いた先に待つ哀愁のようなものは鮮烈に描かれていたように思います。80歳のハリソンフォードが演じるべきインディジョーンズというキャラクターとしてとても最適な演出、ストーリーだったように思います(年齢いっぱい出しちゃっておじいちゃんみたく扱ってしまいましたが、ハリソンフォードめちゃくちゃカッコよかったですよ‼️)
 これらのことからあの頃のインディではないけれども、インディジョーンズというキャラクターが好きであれば絶対に観た方が良い作品だと考えます。ヘンリー・ウォルトン・“インディアナ”・ジョーンズ・ジュニアの最後の雄姿は大スクリーンで見届けて欲しいと強く思います!
 あと所々ストーリー雑じゃない?って思うかもしれませんが、そこらへんはご愛嬌でいきましょう!!字幕は戸田奈津子先生です!一番最後に名前が出てきますが、開始5分くらいに出てきた字幕を見て「あ、これ絶対戸田奈津子だな」って思いました。それくらい"節"が効いている字幕だと思います。


今回はIMAXということで字幕版を鑑賞しましたが、よくよく考えると私はインディ全作吹き替えで見ているんですよね。なのでとても新鮮でした。あとIMAXだけあって画質がすごい良かったんですけども、あまりに綺麗すぎてなんとなくインディぽくなく感じました。画質が良すぎるのも考えもののように思う。ただ今回「音響」の面でIMAXを選んでよかった!と思いました。一緒に洞窟の中を探検しているような気分を味わえます。



頭で「自分の中で整理ができていない」と書きましたが、とにかくとりあえず見てほしい!!!もし気に入らない、気になるシーンがあったとしても、それをカバーするような素敵な場面と出会うことができるのではないか、という結論に至りました。似たような立ち位置の作品で言うと『トイストーリー4』や『スカイウォーカーの夜明け』がそれに当てはまるかなと思いますが、これらよりも全然愛せると個人的には思います。とりあえず、シリーズに対する愛は感じられたように思います。

なにより、レイダースマーチをIMAXの大音量で聴けたのがすごく嬉しかった!!!!これだけで2100円払った価値はあったな、と思います。皆さんもぜひ見てみてください。