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愚行録のmのレビュー・感想・評価

愚行録(2017年製作の映画)
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たくさん書きたいことあるけれど、期限があるからとりあえずばーっと感想を。原作は未読です。

ストーリーというより、一人ひとりのキャラクターがとても好きだなーって思った。キャラクター一人ひとりが身近の人に当てはめられる。そしてそれぞれの愚行ってのも、誰しもが経験したことあったり、聞いたことあったりという、本当に身近なことばかりでした。「登場人物がどいつもこいつも」と監督が仰っていたけれど、本当にその通りで。でも憎めないのは自分も経験したことあることだったりするからなのかな、と。完璧な人間なんて居ないし、みんな自分を棚に上げて綺麗事言ってるけど、本心ではあわよくばというずるい部分っていっぱいあると思う。

一番好きなキャラクターは夏原友季恵。監督が、嫌な女でしょ?って言ってたけど、私は全然そんなこと思わなかった。別の作品でこの女優さん顔怖いなーってずっと思ってたけど、本作ではすごい可愛いなって思ったの。多分ずーっとずーっと笑ってるから。いつも笑みを絶やさないの。たまに無理してでも笑顔でいようとして、とってつけた感じに見えたり、引きつってる様にも見えたのも印象的。でもそれって夏原友季恵の努力の部分だと思う。どんなに憎まれ口叩かれたって嫌味を言われたって笑って周りに気を使うし、気さくだし。美人ってそれだけで僻みの対象だし、陰ながらたくさん努力して、たくさん泣いてるかもしれないね。(白雪姫殺人事件でも似たようなところあったなー他人からの印象だけで作り上げられた人物像って、真実とかけ離れていたりするんだよね)

「10人中8人が悪く言っても、2人は擁護する人が出てくる感じ」を狙った監督の思惑通り。私はまんまとその2人のうちの1人になりました^^

好きなシーンは冒頭の田中が、バスで足の悪い人の振りをするシーン、あれすごく好き。席譲れってありがた迷惑に近い正義感振りかざした親父の抜の悪そうな顔。ざまあみろって思ってしまった笑
監督はカットするなら真っ先言ってたけど、残っててよかった。初っ端から引き込まれた。
田中が田向家殺人事件の証言を聞きまわっていたのは、最初から殺すつもりだったからとしたら怖すぎるなーとか、でも冒頭のシーンがあるから、そういう解釈も出来そうだな、と。
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