まりん

92歳のパリジェンヌのまりんのレビュー・感想・評価

92歳のパリジェンヌ(2015年製作の映画)
2.7
高齢の女性が自ら命を断つ選択をする。実話を基にした物語だという。先進国においては若者よりも高齢者の自殺の方が断然多い。若者にとって老人は未知の世界だ。今まで出来ていたことが出来なくなる歯痒さや身体の痛み、視野狭窄などを身をもって知ることはできない。高齢の人々の気持ちがわかるのは更に高齢な人々だけだが、彼らはもう死んでいる。理解してくれる人がいないというのは孤独だ。確かに一部老害と呼ばれる人達は存在するが、若く健康な人だってどうしようもなく体調が悪い時は周囲へ配慮する余裕はなくなるのではないか?下の世代からの高齢者叩きを見るたび、まだ若く思考も明晰な我々の方こそ、もっと想像力を持って彼らに接するべきなんじゃないかと思う。
それはそうとやっぱりフランス映画の家族像って独特。日本人にはなかなか理解しがたい。
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