なると

ドラゴン・タトゥーの女のなるとのレビュー・感想・評価

ドラゴン・タトゥーの女(2011年製作の映画)
4.2
ミステリーとしてのストーリー展開は割と強引だけど、演出や映像で観客を問答無用でグイグイ引き込んでいくかなり力技な映画という印象。あっという間の二時間半だった。

というか、この映画、ハリエット捜索のミステリーというよりも、タイトル通りに主人公とリスベットの出会いの話だと気づいてすごく腑に落ちた。それだとハリエットの物語が割とあっさり決着ついたのもちょっと納得できる。

まぁそれもそのはず、ルーニー・マーラ演じるリスベットのキャラの立ち具合が尋常じゃない。ドラッギーで凶暴的な外見や行動を見せながら、同時にとても繊細な一面を併せ持つ。
特に中盤の監視カメラ仕掛けるシーン、お前もうマリリン・マンソンじゃんってくらいの画を映して、その後、主人公の額をスコッチで消毒したデンタルフロスで縫ったかと思えば、彼をベットで誘い、翌朝朝食用意してあげてるってもうそんなん惚れるわって感じ。
本当に彼女が出てるシーンはずば抜けて見ごたえある。
ちょっと振り向く姿もカッコイイんだよねぇ。

ミステリーとしては若干の物足りなさを感じたけど、リスベットの話としてみればこれ以上はないかなって思うし、嫌いにはなれない映画。
さっきも書いたけど、陰謀を巡る壮大なミステリーってよりは、それを通じて出会う二人の個人的な物語ってのが本筋だとは思うし。
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