炊き立てのごはん

ウインド・リバーの炊き立てのごはんのレビュー・感想・評価

ウインド・リバー(2017年製作の映画)
4.0
ネイティブアメリカンの追いやられた土地、ウィンドリバーで起こった殺人事件を追っていくサスペンスと思わせて、裏側の社会問題を強く感じさせてくる。
ネイティブアメリカンではないけどこの土地で生きてきた主人公の言葉一つ一つが重い。台詞量は全体通してもとても少ないけど「この土地の人は雪と静寂以外は奪われた」「ここに運はない。生き残ったのは強かったからだ」すごく重くのしかかってきた。
それはそれとしてプロのハンターを演じるジェレミーがまたキマりすぎていてかっこいい。

エリザベスオルセン演じるFBIが若くナメてると思いきやわりと熱血漢で、間違いを認められるまっすぐさも被害者を想える優しもあって、最後は彼女と一緒に泣いてしまった。この土地に来たのが彼女で良かったと思う。

事件が解決に向かえば向かうほど怖くてやりきれなくて、解決してない事件のことまで考えさせてくるしで辛さだけが残る。それでも観てよかったと思える映画だった。
観終わってから改めて、日本版のポスター最高だと声を大にして言いたい。