MariOgishi

カフェ・ソサエティのMariOgishiのレビュー・感想・評価

カフェ・ソサエティ(2016年製作の映画)
4.2
ずっと胸が苦しいラ・ラ・ランド。

ラ・ラ・ランドは本当の正解が分からなかったからこそ、もどかしさからくる胸の蟠りをずっと抱えてたけどひたすらファンタジーでそちらの方がまさに「dreams are dreams」商業映画だな、と。
カフェ・ソサエティは正解が分かっているにも関わらず衝動を抑えられない罪悪感からくる胸のざわつきを、地位や宗教で許されがちだけど私は、言葉を選ばなければ、胸くそ悪い。かな。

ついラ・ラ・ランドの方が日本では先に公開したから(本国ではこちらの方が半年前に公開していたらしい)比べがちになってしまうけどでも私はどちらも好きです。

むしろカフェ・ソサエティの方が好きです。共感を得ることよりも映画として後世に残る形を選んでいるような。
昔の時代を再現して映像に残して、言葉や行動に現代の雰囲気をまぶすことで今しかできない30年代のハリウッドの表し方はとても魅力的だった。
そういった面から、字幕って現代の若者が使うようなくずれた言葉ではなくてお硬く昔から変わらない様式なのかなと思った。
「片思いは結核よりも、多くの人を殺す」
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