タイトルとジャケットから、観るのを躊躇していたが、もっと早く観るべきだった。
ケンローチの映画はあまり観たことがないのだが、薄っぺらい映画になってしまいそうなストーリーをこれほど、力強い映画に撮れるすごい監督なのだと思う。
役所の対応に不服を覚えた事がきっかけで、こんな映画を撮れる監督がどれほどいるのだろうか。
説明的ではない、細かくて丁寧な描写とゆっくり進むストーリーが不思議なリズムだった。
脚本も丁寧で、ワンシーン、ワンシーンが魅力的で、部分的でも見直せる。
わりとカットが多いけど、ストーリーとしては、ゆっくり進んでいく。
この感じが是枝さんっぽい。
音も頭に残っている。
足音、手紙を開封する音、子供がボールをつく音、木を削る音、、
いろいろな音が丁寧に拾われていて、カットが変わっても音は繋がっているので、ワンカットのように感じるシーンが多い。
映画監督だったら真似したくなるな、、
また観たいし、もう一度観なければと思う。