すたいる007

わたしは、ダニエル・ブレイクのすたいる007のレビュー・感想・評価

4.2
きっとハートフル。

気になって視聴。



規則に縛られ

融通が効かない

お役所。

困っている母子家庭に

耳をかさない。

不条理と不都合に巻き込まれて

強制的な不自由にさらされる。

貧しさで

人の心はすさんでいく。

でも

ダニエル・ブレイクは

心が暖かい。

人への感謝も忘れない。


子どものストレスが

まるで遊びのような行動にあらわれる。

そんなことあるのか。



子どもを想う母親。

辛さを見せない母親。



病気で医者が就労を認めないのに

不労手当の申請が却下され

求職者手当の申請でもうまくいかない

不条理。



自分が倒れそうになるまで

子どもに食事を与えて

自分は我慢する母親。



給付のために

仕事を探す

でも就労は止められている

不条理。



万引きをする母親。

見逃してくれた警備員。

お金に困っているならと

助けを申し出る警備員。



亡くなった奥さんを想うダニエル

「気難しくて

 気分がころころ変わった

 賢くて冗談が好きで

 よく笑わせてくれた

 やさしくて

 心が広かった

 だが

 頭の中は海だった

 凪いだと思えば荒れて

 決して読めなかった

 音楽に救われてた

 だが心も病んだ

 “今夜 船はどこへ?”

 軽いジョークだ

 最後の言葉は

 “船で行きたい”

 “海の上を追い風に乗って”

 “それだけでいい”

 イカレた女で

 手を焼いた

 だが愛してた

 今の俺は抜け殻だ」



支給が停止され

家具を売り捌く。



お金がない家庭。

子どもの靴が壊れる。

貧しさが理由で

子どもがいじめに遭う。


力になってくれる人がいた。

でもやはり、それはまったす大丈夫じゃない。

人生が壊れる


「ありがとう

 だが尊厳を失ったら終わりだ」

ダニエルの言葉が重い。


ダニエルのアートが素晴らしい。



デイジーの言葉に震える

「前に助けてくれた?

 今度は助けさせて」


しかし

ダニエルは最後を迎える。


最後のケイティ子スピーチは

涙モノ。



不条理な世界の中で

愛がある

切ない物語でした。
すたいる007

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