うめ

サンダーボルトのうめのレビュー・感想・評価

サンダーボルト(1974年製作の映画)
3.6
 「ディア・ハンター」の監督、マイケル・チミノの監督デビュー作。ジェフ・ブリッジスとクリント・イーストウッドの二人がひょんなことから知り合い、相棒のような関係になっていく様子を描いている。まず驚いたのが、ジェフ・ブリッジス。若い頃の彼を見たことがなかったのでちょっと色々驚いた(笑)クリント・イーストウッドは安定の渋さ。
 この作品、なんとなく「ディア・ハンター」に似てるなぁなんて思ったのは、私だけだろうか。大きな砂埃を立てながら車を走らせる前半のロードムービーは、二人が少しずつお互いを知り、親しくなっていく様をしっかりと見せているが、後半、再び銀行強盗をしようという展開になると、急に話が進んでいく。こうした演出は前半にベトナム行きの壮行会を見せ、後半にベトナム戦争の苦しみを見せるという「ディア・ハンター」のようだ。またジェフ・ブリッジス演じるライトフットとクリント・イーストウッド演じるサンダーボルトの関係が、「ディア・ハンター」のマイケルとニックの関係に通ずるものがあるようにも感じた。
 ただ今作はもう少しライトフットとサンダーボルトが互いに出会う前の背景を見せてくれると、より深みが増したのかなぁと思った。
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