もりそん

メリー・ポピンズ リターンズのもりそんのレビュー・感想・評価

4.5
まさにメリー・ポピンズ・リターンズ。
あの50年前の作品の続編って感じだった。
前回より歌が多くてミュージカルらしさ強め!

長くなったのでレビュー要約すると、
・変わらないさくら通りにノスタルジー
・ミュージカルシーン最高
・もっと最高なのが衣装
・手描きアニメーションは至高
・メリー・ポピンズ、キャラ変したね
・好き
・好き
・好き
て感じ。



ときは流れたものの、変わらないさくら通りの近所の様子に涙目。
一方で家庭を持ち、大変な思いもして子供心をすっかり忘れたマイケルは、切なくもあるけどこれが現実なのか…と。
その辺は夏に公開されたクリストファー・ロビンとも重なる。

映画全編を通して、前作を彷彿とさせる構成になっていた。ただ前作になかったのはオープニング・エンディングのジャックのミュージカルシーン。
歌で始まり、歌で終わることでより“ミュージカル”らしさが出てると思う。London Sky、あの街の魅力詰め合わせって感じで好き。そしてTrip the lights fantastic 、 Chim Chim Cheree 的な立ち位置の曲なんだろうけど、レアリー(ランプライター)いう職業もとても魅惑的。ダンスがかっこよすぎる…

どの歌のシーンが1番好きか、と聞かれると全部すき…なんだけど、やっぱり一番は最後の Nowhere to go but up の風船のシーン。「凧をあげよう」を上回る華やかさと幸福感でいっぱい、涙が出た。1作目の主要キャラがカメオ出演してて、感動3割増。最後マイケルの“I remember!” で号泣必至。
歌だけでいうとCan you imagine that? がどタイプ。衣装も好き。可愛い。

そして歌のクオリティよりも更に感動したのが、凝りに凝った衣装。
冒頭のナニーの衣装は変わらぬメリー・ポピンズらしさを出していたけど、お風呂のシーンで衣装チェンジした瞬間、素敵すぎて思わず「わぁ」と声が出た。好き。好き。好き以外の感情がない。
前作のチョークの絵のシーンにあてはまる、陶器のシーンではあの何とも言えない2Dと3Dを融合させた衣装。色、装飾、シルエット、何をとってもセンスの塊。かわいいを極めすぎてかっこいい。
そしてサーカスでの舞台のシーン。メリー・ポピンズにあの髪型をさせようと最初に言ったのは誰ですか。ありがとうございます。

ところであの陶器のシーンで、メリー・ポピンズの象徴とも言えるアニメーションとの組み合わせがあったのだけど、3DCGしか作らなくなった今、久々に手描きアニメーションを見て感動した。今にも触れられそうなリアルさを追求するのもとてもいいけど、あのアニメーションの感じはたまらないね。


段々物語の展開についても触れていきます。



ストーリーラインは、観客の期待も予想も裏切らない、安定感。
バンクス家の子のためにきた、と言っていたメリー・ポピンズだけど、あれはマイケルとジェーンにメリー・ポピンズが必要になったタイミングでまた現れたんですよね。マイケルはもちろん、ジェーンの恋もこっそり後押ししてるメリー!
結局あの二人があの時必要としていたものを与えて帰っていったメリー・ポピンズ。その辺は、前作の彼女らしさを感じる。

そして感動したのが、一作目から50年の時を経て回収された伏線…!!実は初見のときには彼が何を言ってるか分からなかったけど、2回目でやっと理解できて泣いた。
言われてみればあれは回収されるべき伏線ですよね!!!そーゆーの好き。
そこで一作目の某曲のメロディーが流れてさらに好き。


でも全体的に、メリー・ポピンズの人物像は20年の時を経て少し変わっているかな、と思った。
常にどこかすましていて「魔法なんてなんのことかしら?」という様子だった前作のメリー・ポピンズに対して、今作はにっこり笑顔で「さあ見てこの魔法を!私の手にかかれば不可能なんてないのよ!!」という様子の帰ってきたメリー・ポピンズ。
そんなメリーも魅力的だけど、やっぱりちょっと陽気すぎ?てコレジャナイ感は否めない。ちょっとね。

そして前作にはなかったちょっとしたロマンス要素、これは本当にありがとうございますという感じです。あの奥手な二人が可愛すぎて終始悶えてた。



まだ一回しか見てないのに、こんなに感想が出てくることに驚き。それでもまだまだ話足りない。好きなところが多すぎる。
メリー・ポピンズのクラシックさを保ちつつ、現代的な華やかなミュージカルに仕上がった素敵な一作でした。

レビュー描いてるうちに、スコア評価が3.8→4.0→4.2 と上がってきた笑

2回目見て4.5まで上がりました
もりそん

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