福本敏弘

手紙は憶えているの福本敏弘のレビュー・感想・評価

手紙は憶えている(2015年製作の映画)
4.4
映画感想「手紙は憶えている」

その映画を観たいと思う理由は、原作や監督、俳優など様々だが、その一つに「衝撃の結末」の宣伝文句がある。

いわゆる「大どんでん返し」や「予測不可能な結末」モノが大好きで、ほぼ例外なく観ていると思う。
ラストのラストで、ネガとポジが反転するような、後頭部をガーンと殴られたような「衝撃」を味わいたいのだ。

この作品もまさにそんなラスト5分の衝撃映画だった。

妻に先立たれた90歳のゼブ(クリストファープラマー)は、70年前、アウシュビッツでナチスに家族を殺された過去を持っていた。
同じく家族を殺された友人(マーティンランドウ)から一通の手紙を託される。
殺したナチスを探せ。容疑者は4人。手がかりは友に託された一通の手紙のみ。
認知症を患い、記憶障害により昨日の記憶もままならないゼブは、果たして真犯人に辿り着くことが出来るのだろうか?
ついに最後の一人を追い詰めた時、ゼブは衝撃の事実を知ることになる。

ラスト5分の衝撃―すべての謎が解き明かされるとき、あなたの見ていた世界は一転する。この宣伝文句に偽りはなかった。
これは名優たちの名演技も光る、見事な超一級の大どんでん返しミステリーである。
福本敏弘

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