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アリー/ スター誕生のminalyのネタバレレビュー・内容・結末

アリー/ スター誕生(2018年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

東京国際映画祭、オープニング作品


just danceを聴いて、さらにビジュアルに衝撃を受け、それ以来10年以上彼女のファン。
その目線でレビューさせて頂きますことご容赦ください。

彼女の生き方、生や性の考え方についてはいつか自伝やこういった映画で語られるだろうと思っていた。
リメイクということでガガ自身のストーリーではないものの、醜いことでいじめを受けていたこと、ショーストリッパーで生計を立てていたことやドラッグなど、スターになるまでの過程はまるで彼女をみているようだった。いまの時代にリメイクできるのはガガしかいない。

素顔はもうガガというよりステファニージョアンアンジェリーナジャーマノッタ。完全に素。
劇中の8割は素顔。
スーパーのシーンなんか、
あー可愛い!って同性なのにきゅん萌え。で、いきなり即興でつくった“Shallow”歌いだすギャップに萌え。
ずば抜けて奇抜なメイクをする彼女の素顔は、ずば抜けて美しい。

肝心な内容は、スターが誕生するまでのよくあるお話。新鮮味はないかな。
“Always Remember Us This Way”を歌い終わって、まだ1時間。正直このあたりから退屈になり、あと1時間なにがあるんだ?と思ってしまった。

しかし、途中からブラッドリークーパー演じるジャクソンから目が離せなくなり、どうにか幸せになってほしいと願いながら観ていた。
彼自らが才能を見出したアリーの歌声は賞賛の嵐であっという間にスターに駆け上がる。一方の自分は難聴とアル中の悪化でギターもまともに弾けず失意のどん底にある。夫としても、公の場で妻に恥をかかせてしまった。
この状況での慰めや優しさは無力であり、変えられない過去に苦しむ現実はただ辛かったと思う。
それでも諦めず愛を送り続けるアリー。妻としても歌手としても一流になっていた。

登場人物はたまにプロデューサー、友達、ジャクソン兄やアリー父その他が出るぐらいで、
作品のフォーカスはあくまで男女2人。
ファンにとってはたまらないけど、もう少し幅を広げても良かったかも。
ライバルの新生歌姫現る!どうするアリー!とか、アリーの元彼現る!どうするジャクソン!とか。
まぁこれもありがちだが。

歌は本当に本当に本当に素晴らしかった。
大きなスクリーンで大音量で、彼女の歌と演技を堪能できる日がくるなんて10年前は想像もしなかった。

最後の“I'll Never Love Again”は、もう、だめです。歌詞が。
これまでの2人が頭の中で勝手に走馬灯のように流れ、止まることしらずの涙。だめだった。
ハンカチとティッシュ3枚で対応。

そしてエンドロールへの入り方、最高。
余韻でまた泣いたわ。
幸せな2時間。

六本木駅までの帰り道、60代ぐらいのご夫婦が「いや〜久しぶりに映画で泣いちゃったわよ」と話しているのが聞こえてきた。
ガガに教えてあげたいなぁ


おじいちゃんたちが日本の競馬をみていたことが嬉しかった。
明け方、朝食中のセックスはいいよね。

本公開、楽しみ!
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