YP子

アリー/ スター誕生のYP子のネタバレレビュー・内容・結末

アリー/ スター誕生(2018年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

これまたお正月に「なんか映画やってないかなー」って思いながら、“マチルダ 禁断の恋”の次に「まーこれでいっか。どうせ、ガガ様があーだこーだの映画でしょ?」「ブラッドリー・クーパーの初監督、どんなもんかいな?」っていう軽い気持ちで観たら...


はい、号泣~!


びっくりするくらい泣いた!(笑)
ブラッドリー・クーパーが、もう(涙)
びっくりするくらいダメ男なのにびっくりするくらいまっすぐで優しくて純粋で素直なジャックを演じたブラッドリー・クーパーが最高すぎました。
恋人が名もない歌手からスーパースターになるのとまったく逆行して落ちぶれていく元スター。しかも難聴ときた...(本当に元アル中だったブラッドリー・クーパーが演じるアル中のジャック。その演技はちょっとやそっとの役者ではできないくらい見事だった)
もう、苦難が多すぎて、スターの光と影、栄光と没落、上がったら下がるだけ...その縮図がこの1本に詰まっていて心が痛かった。

アリーがどんどん現実のガガ様みたいになっていく中で、一見セレブリティな世界に溺れて薄っぺらい歌手になったかのように見えて、意外とちゃんと地に足がついていたのがまた心打たれた。
大体、こういう状況になったらいきなり金持ちの敏腕業界人とかになびいて別れてしまったりするのが多いと思うんだけど、落ちぶれたジャックを見捨てないどころか一緒にまた頑張ろうとする姿勢と、ここまで成功させてくれたプロデューサーへも真摯に向き合おうとする姿がもうけなげで美しくって、とにかくずっと号泣っすわ。
そこからの、あのラストーーーーー(涙)

いやいやいやいや。
もう、涙と鼻水が大量に出すぎるのにティッシュもハンカチも持っていない女子力ゼロのわたしはポップコーンに添えられていた紙ナプキン1枚を駆使してずっと涙と鼻水をぬぐった。

アリーも、ジャックも、どちらもとっても良い人。どちらもがんばっていた。心の弱さはいつ出てしまうか誰にも分らない。もはや、悲劇としかいいようのない話。

にくい。あのプロデューサーがにくいーーー!!!
ボヘミアンラプソディで観た、フレディのマネージャーのごとく、にくい!!!
ばかばかばかばか。


はぁ。


しかし、ジャックの兄役サム・エリオットも最高だったなぁ。あの兄弟愛。最後の。あれ、もうさぁ、ジャックがほんとにまっすぐすぎて人間くさくて、もう、涙で前が見えませんでした。わたしは。
ジャックのもつ弱さや、へなちょんぺなところって、誰もがもってる弱さなんだよね。誰もが心に抱えてること。
だから共感するのか、はたまた自分に置き換えて感情移入してしまうのか...
今思い出しても泣きそうなシーンだったな。あの兄弟最後の会話のシーンは。

あと、ジャックの親友。ヌードルズ!酔っぱらって道端に寝てたジャックにかけた言葉が最高でした。ここでも涙。

そして、全然姿がかわってて気づかなったけど、この親友ヌードルズ、デイヴ・シャペルだったんだね!!!昔大好きなコメディアンなんだけど、すっごく貫禄がでてて誰だかきづかなかった!昔はもっと細かったしね。コメディアンの時の彼しかみた事なかったから(笑)
あんなグッとくるシーンに出てくるとは...!!!びっくり。最高。


1937年に公開されたミュージカル映画「スタァ誕生」のリメイクのこの作品だけど、原作も観なくちゃ!原作は歌手じゃなくて、銀幕のスター。ちなみに今回で3本目のリメイク。


今回初監督、初脚本(携わってる)のブラッドリー・クーパー、素晴らしかったんではないでしょうか!
演技もいつもみるような役とはまた違って、こんな弱くて人間臭い役もできるのね!と思いました。素晴らしい!

あと、ガガ様もさすがの歌唱力だったね。服もかわいいし。指輪やアクセサリーなんかもかわいかった!ジャックの帽子もかっこよかったなぁ。
あんな感じのハット、ガガ様もずっとかぶってたよね、白いやつ。

歌がもたらす感動って、本当に鳥肌たつよね。ガガ様はもちろんだけど、ブラッドリー・クーパーの歌声も最高でした!最初に一緒にステージ立った時、素晴らしすぎて号泣。音楽って素晴らしいよね。




面白というより、すっごく感情を揺さぶられまくる映画でした。鑑賞後は恋人や夫婦、家族や友達。ペット。そんな大切な人たちをきっとみんな思い浮かべると思いました。
そして人生や夢について深く考えることでしょうよ。

とっても素晴らしい映画でした!

ただ、ちょっと邦題がださい...これは決してアリーだけの物語ではないです!
“スター”を描いてると思うんだけどな。
まぁ、邦題はいっつもダサめ&ずるい名前が多いから仕方ないか。
どうせ今回も、ガガ様推しときゃOK!って思ったんでしょうね。でもブラッドリー・クーパーの素晴らしさも、もっと推してくれてよかったのにね。



まだ鑑賞してない人は、ハンカチもしくは箱ティッシュ必須です。



2019年、劇場鑑賞2本目。
YP子

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