半兵衛

ひと夏の体験 青い珊瑚礁の半兵衛のレビュー・感想・評価

ひと夏の体験 青い珊瑚礁(1981年製作の映画)
2.5
何で池田敏春(監督)と荒井晴彦(脚本)という噛み合わせがよくなさそうなコンビにアイドルポルノ映画なんてやらせたんだろう、そんな変な作品。

池田敏春らしい映像美が随所に登場して映画のランクを上げるけれど(特に月の出ている海辺のシーンの美しさは見とれてしまった)、それが作品の面白さに全く貢献していない。そして荒井晴彦による男女のねちねちとした恋の機微を鋭く描いた台詞術も「男は好きな女にたいして化粧しなくても美人だよと最初は言うけれど、段々と化粧しろよと促すようになる」など良いのがあるけれど物語に今一つ噛み合っていないので作品自体が浮いているような印象に。そんな変すぎる組み合わせによる濁った空気が作品に終始漂い、そんな雰囲気を払拭できないまま作品を終えるという残念な出来映えに。

そして主役の寺島まゆみを主役として立てていないのが痛いな、ただでさえいわゆる「聖子ちゃんカット」的な髪型が似合っていないのに。むしろ処女的な彼女に対して大人の女性として登場する志麻いづみの女王様エロスの引き立て役みたいになっている。

あと個人的に砂浜でプレイするのってどう見ても砂まみれになって気持ちよくなさそうなのでそれも減点対象に、演じている役者さんたちは凄いけれど多分撮影中は我慢しながら演じていたんだろうなと想像する。
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