イチロヲ

ひと夏の体験 青い珊瑚礁のイチロヲのレビュー・感想・評価

ひと夏の体験 青い珊瑚礁(1981年製作の映画)
3.0
沖縄のリゾート地を訪れた女子高生(寺島まゆみ)が、周囲の大人たちの性事情を傍観しながら、処女喪失の不安に立ち向かっていく。脆弱な少女の通過儀礼を描いている、日活ロマンポルノ。

純然たる成人向けアイドル映画。大人への過渡期の焦燥感に苛まれている処女が、セックスという行為があたりまえのように存在している、大人の三角関係(倉吉朝子&朝霧友香&波平光生)に片足を突っ込んでいく。

男遊びのためにリゾート地に来ている放蕩女(志麻いづみ)の言動から、男を興奮させるための手練手管を学び取ろうとする場面が面白い。「心的→肉体的」の順番で通過儀礼をおこなっているようなラストシーンも興味深い。

「寺島まゆみが処女喪失を目指そうとする作品」には、ある一定水準の面白さが約束されており、ひとつのジャンルが確立していることが理解できる。しかし、著者は砂浜のセックスに拒絶反応を示してしまう性分なので、濡れ場の印象はすこぶる悪い。
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