爆裂BOX

ハウンドの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

ハウンド(2015年製作の映画)
3.0
20XX年のある夜、隕石群が地球に多数落下。その隕石の影響か、あらゆる種類の犬が突如凶暴化し人間に襲い掛かる。ある田舎町の一組の家族は決死のサバイバルに挑むが…というストーリー。
アサイラム製作の突如凶暴化した犬たちが人間に襲い掛かるアニマル・パニックホラー。「ヒッチャー」や「ニア・ダーク」の脚本を手掛けた脚本家エリック・レッドが監督を務めています(脚本は別の人が書いてますが)
本作、本当に隕石の影響で凶暴化した犬たちが人間を襲い、一組の家族がその状況から脱出しようとする以外の内容がないです。ゾンビ映画のゾンビを犬に変えただけ、或いはヒッチコックの「鳥」を犬に変えただけという感じです。
謎の隕石の影響であらゆる種類の犬が凶暴化して人を襲いますが、CGじゃなく本物の犬を使っているので、襲撃シーンはそこそこ迫力あります。直接的なゴア描写は無いけど、犬たちに襲われて食い荒らされた死体はそれなりにグロいですね。ただ、襲撃シーンは同じような映像続くので後半になると単調さは否めませんね。小型犬も牙剝きだして襲ってきますが、恐怖よりも可愛さの方が勝ってました(笑)ブルドッグが人の上に乗っかってるシーンはじゃれてるようにしか見えなくてちょっと萌えました(笑)
後半で町中で大量の犬たちが逃げ惑う住民を襲撃するシーンは、そのパニック具合とあちこちに死体が散らばる惨状など結構見応えありましたね。
直接的なS描写は無いけど、主人公達や住人も反撃でナイフで襲ってくる犬グサグサ刺したり銃で撃ったりするので愛犬家は注意が必要ですね。
実質的な主人公の反抗期の娘と継母との確執のドラマもありますが、そんな掘り下げられることなく後半何となく和解してたのでドラマ的な見所はありませんでした。娘二人は可愛かったですね。妹の幼女ダニエルは母親に隣家の車のキー探すように頼まれてぐちゃぐちゃになった隣人の死体も果敢に探って鍵見つける所は度胸あるなぁと思いました。
主人公一家が一般人で科学者なども出てこないので最初から最後まで原因究明するような展開もなく終わりましたね。あれだけ庭や町中のあちこちに緑に光る隕石が転がってるのに誰も注意を払わないし、犬たちの凶暴化と結びつけて考えようともしません。主人公一家が飼ってる老犬だけ凶暴化しない理由も触れられる事なく終わりましたね。主人公達も特にそれ気にする事ないし。
最後のセスナ機での脱出シーケンスもあんまり盛り上がらなかったな。ラストはお約束な感じで終わりましたね。
途中、女の子が木の上見上げたら猫が木の枝に一杯集まって泣いてるシーンが出たので猫も凶暴化して襲い掛かって来るのかと思ったら全然そんな事もなく、あれは一体何だったんだろ?
アサイラムらしい激安TVムービーではありますが、アニパニ見慣れてる人ならそんなに退屈しないんじゃないかな?とは思います。