飽田

シュガー・ラッシュ:オンラインの飽田のレビュー・感想・評価

4.7
今年観た中で一番のサイコロジカルホラー。


前作忘れた上でレビュー。
(そもそも前作覚えてるかどうかで見方が変わるかは分からない)


まず一番のインパクトはビッグラルフが気持ち悪い事。
重合体恐怖症の人は鳥肌もの。何故あんなビジュアルにしたか不明。


そして本作の本筋である友情の部分。
序盤はシュガーラッシュが廃棄されない為に
インターネットでお金を稼ぎ、ハンドルを手に入れるラルフとヴァネロペの冒険物語かと思ってた。

だが結構あっさりとお金を手にしていて
中盤以降から二人の気持ちと環境の変化に焦点を当てる。
ただそれは良いんだけどいかんせん、おっさんにしか見えないラルフと小学生にしか見えないヴァネロペのせいで歪な関係性に見えちゃう。(思えちゃう方がおかしいのかも知れない)

小児性愛者に厳しいお国なのに
これで封を切ると言う事は
普通に友情映画として観れる感覚が根付いていた?或いは単に子供向けディズニー映画だから?


しかし、今までの環境から抜けたした二人は共依存を克服?して別々の環境で頑張って行くと言う、別の角度から観たら
新天地で頑張ろうとする人達へのメッセージにも見える。

ここが一番謎で、多分フラットで観るとエールと捉えられるんだろうけど
私にはロリコン更生プログラムの映像にしか見えないのが怖い。
寧ろ、俺がロリコンなのかと疑う程ヴァネロペは可愛い。

ヴァネロペは今までとは違う"外の世界"で居場所を見つけたが
ラルフはヴァネロペと言う一つの依存先を手放して新しい楽しみを探していく。
暗に精神病院を映しているのでは無いかと思ってしまう。
作中でもザンギエフの読書会と言ってるがどう観てもグループカウンセリングにしか見えない。

挙句の果てに、ポストクレジットには
ウサギに内臓破裂させるまで
ケーキを過剰摂取させるシーンがあって
何が何だが分からない。怖い。
(調べると本当にあるゲームみたい…)


まとめると共依存の女児が30代の小児性愛者を精神病院から連れ出すストックホルムクライムスリラー映画。
そもそもインターネットの世界はラルフの妄想で
ヴァネロペと言う子もゲームセンターと言う閉鎖病院に隔離させられた時に作り上げた架空の子供(と考えたら前作と辻褄が会う)。

冒険部分を全カットしたらそう見えざるを得ない。
飽田

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