イッテルビウム中田

シュガー・ラッシュ:オンラインのイッテルビウム中田のレビュー・感想・評価

5.0
物語の舞台はアーケードゲームの世界からインターネットへ。

ポップアップ広告が繁華街のキャッチのように付き纏ったり、悪口コメントが羅列されていたりとインターネットを利用する子供たちに見せたい場面が多々あった。

また、ディズニープリンセスの集結は実に華やかだ。ユーモア溢れる会話はもちろん、それぞれのプリンセスの個性が際立っていて、彼女たちの積み上げてきた歴史を感じさせられた。
近年のディズニーが目指す〝自立した力強いプリンセス像〟は本作においても健在で、それは終盤に巨漢ラルフをプリンセスたちで救うところにもよく表れている。

ヴァネロペの好敵手になるシャンクも魅力的なキャラだ。シュガーラッシュのレースに飽き飽きしていたヴァネロペに火をつけた凄腕レーサーであり、彼女との出会いがヴァネロペに大きな変化をもたらす。

本作にて賛否両論あるのはラルフの暴走である。前作でもヴァネロペの愛車を破壊したラルフであるが、今作ではやり過ぎの域を超えている。
もっとも、友情(あるいは愛情)における依存心の醜さがよく描かれているように思えた。

変わらない日常を望むラルフと変化や刺激を求めるヴァネロペ。二人は一緒にはいられない。
ヴァネロペとの通話を終えたラルフはどこか寂しそうで、前作から悪役ラルフを見てきただけに、