ねぇ素晴らしい

ある現代の女子学生のねぇ素晴らしいのレビュー・感想・評価

ある現代の女子学生(1966年製作の映画)
3.9
短編作りのすべてをロメールから学ぶことができる。短いからといって、ワイズマンの三時間より小さいわけではないし、組み込まれる景色もあるべきものが決して省かれていない。省略と暗示をするにも、まずは何かを撮らなければならない。デッサンは基本だ。それはものをみる力であり、選び取る力である。この筆写能力を本作や『パリのナジャ』で蓄えたからこそ、次なる劇映画において高慢にも現実を書き換える資格をゲットできる。そして人間を描くために状況を、システムを検証する。そうしてみつめまくった先にみつめるだけではどうにもならなくなったとき、さらに言葉による吟味を――花男のホームランという具象を茂雄の――ビリビリが追い抜いたとき、緑の光線が出現する。哈哈哈