全10編（1編あたり約10分）からなるオムニバス映画。
ハロウィン夜に小さな町で起こった出来事が描かれている。
原題は"Tales of Halloween"
①SWEET TOOTH
監督は『ヒルズ・ラン・レッド 殺人の記録』のデイヴ・パーカー。
【ストーリー】
子供を騙してお菓子を奪う大人が酷い目に遭うお話。
【感想】
はらわたを引きずり出されて死んでいる男女の描写が素晴らしい！その子が集めたお菓子はその子のもの。子供を騙して楽しみを奪うのはよくないと感じた。オチもよかった。
子供が『ニューヨーク1997』のスネークの仮装をしている。
部屋のテレビで『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』が流れている。
ティミーの母親役がキャロライン・ウィリアムズ。
部屋に『ザ・カー』の車のミニカーが置いてある。
個人的に気付いた点はこの４点。思わずニヤリとした。ゾンビが肉を貪るように子供がお菓子を貪る見せ方がうまい。
②THE NIGHT BILLY RAISED HELL
監督はダーレン・リン・バウズマン。
【ストーリー】
ビリーが隣に住む怪しげなオヤジから「真のイタズラ」を学ぶ。
【感想】
悪事の限りを尽くすビリーとオヤジ。自由奔放な２人は見ていて楽しい。が、オチが凶悪。何を言われても怪しげなオヤジへのイタズラは控えようと思った。後味が悪い。
③TRICK
監督はアダム・ギーラッシュ。
【ストーリー】
ある若者グループが子供たちによって惨殺される。その理由とは？
【感想】
子供たちが狂気に囚われた理由が明かされるところが面白く、若者同士の会話が重要な伏線となっている。テレビで流れている『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』と連動する展開も面白い。
④THE WEAK AND THE WICKED
監督はポール・ソレット。
【ストーリー】
貧しい地域で３人の不良に狙われた男が助けを求めたのは・・
【感想】
弱者をいたぶって喜ぶ３人の不良が殺されるので爽快感はあるが、３人が殺されるところは見せてほしかった。
⑤GRIM GRINNING GHOST
監督はアクセル・キャロリン。
【ストーリー】
パーティーの帰り道にある女性が悪霊に追いかけられる。
【感想】
死角を利用したショックシーンが面白い一本。洗面所の鏡に何も映らないパターンもよかった。（「鏡に向き直ると背後に何かいる！」シチュエーションはホラー映画のお約束だから。）
『インシディアス』の霊能力者役でお馴染みのリン・シェイ、ホームズの仮装をしたスチュアート・ゴードン、魔女の仮装をしたバーバラ・クランプトンがカメオ出演している。
⑥DING DONG
監督は『ザ・ウーマン』のラッキー・マッキー。
【ストーリー】
子どもを食べようとする気の強い魔女を気の弱い男が止めようとする。
【感想】
気の強い魔女と気の弱い男は夫婦なんだけど、２人のやりとりがコミカルに描かれていておもしろい。終盤の怒り狂った魔女も怖い。恐怖と笑いのバランスが絶妙で素晴らしい。
⑦THIS MEANS WAR
監督はジョン・スキップとアンドレアン・カシュ。
【ストーリー】
ハロウィンの夜を静かに楽しみたいおっさんとハロウィンの夜に大音量でメタルを流すメタラーが戦う。
【感想】
串刺しになったおっさんとメタラーを見て警官がゲロを吐くシーンが一番好き。まあ、メタルはこういうおっさんがいないところで流そう。
⑧FRIDAY THE 31st
監督は『ディテンション』『メガ・スパイダー』のマイク・メンデス。
【ストーリー】
少女を追いかけていた殺人鬼が、宇宙人に体を乗っ取られた少女に追いかけられる。
【感想】
80年代のスラッシャー映画色が色濃く出ていて素晴らしい。少女と殺人鬼が切り合うシーンは特殊メイクの良さも相まって超面白い。
⑨THE RANSOM OF RUSTY REX
監督はライアン・シフリン。
【ストーリー】
大金持ちのレックスの息子を誘拐したダッチとハンク。しかし、その子は実は・・
【感想】
アホな２人が困惑する様子がコミカルに描かれていておもしろいが、手に負えない子供は正直怖い。油断すると首をとられる。
⑩BAD SEED
監督は『ディセント』のニール・マーシャル。
【ストーリー】
人喰いカボチャが小さな町で暴れまわる。
【感想】
ラストに相応しいモンスター・パニック。相手が子供だろうと容赦しないところが素晴らしく、普通のカボチャと見分けがつかないところが怖い。クリスティーナ・クリーブが演じる仕事熱心な刑事がかっこいい。珍しく警察関係者が役に立つ作品。
骨太な特殊メイクと往年のホラー映画へのオマージュで楽しませてくれる10本！『クリープショー』を彷彿とさせる面白さがある。
ハロウィンの夜、仮装した若者たちの中に、本物の悪魔や悪霊、殺人鬼やモンスターが紛れ込んでいるかもしれない・・。
